教育方針

ごあいさつ

学校法人 智辯学園
理事長 藤田清司

『あたりまえのことを、あたりまえに』

二上山の麓に学舎を定めて十有余年、奈良カレッジ教育の基礎も定まり、いよいよその真価が問われる時を迎えました。

この間、グローバリゼーションの流れの中、日本社会は刻々と変化し、子どもたちを取り巻く環境や子どもたちの気質も大きく変わりました。私自身、これからの社会のあり方が気にかかるのはもちろん、活力と節度ある社会の基盤をつくる教育の責務の大きさを自覚し、渾身の力を振るって、気鋭の若者を今後も世に送り出す決意であります。

智辯学園は、開校以来“愛のある教育”という教育の原点を見つめ、“誠実・明朗”―「真心のある明るく元気な子」―に育って欲しいとする親の願いを叶える教育を進めてきました。この建学の精神のもと「それぞれの子どもが持つ能力の最大開発」と、「宗教的情操に基づく心の涵養」という二つの重点目標を掲げ、勉学・スポーツ・芸術活動を通して、「感謝」の心と、「相互礼拝・相互扶助」の精神を養い、社会に貢献できる人間を育成してきました。

とりわけ、日常の生活では、挨拶・言葉・礼儀・服装など、今まで社会人としてごく普通に持っていた規範意識を、今もあたりまえのこととして身につけられるよう求めてきました。社会がどのように変わろうとも、変わってはならない「不易」のものこそが、秩序ある社会の土台だと考えるからです。

いかなるときも、「ぶれない」「揺れない」、これが智辯教育の真価であり、自信と誇りの源だと自負しています。また、やり抜くための「厳しさ」も学園教育の特質の一つです。これからの時代に生き、自己実現を図るには、厳しさを持たねばなりません。その厳しい日常を支えるのが、努力を惜しまない教員と保護者・児童のつくり出す三位一体の関係です。克己の心で精励する個人と、感謝と扶助の心で支え合う全体、この二つが縦糸・横糸に絡み合い、一体となって織りなす教育でありたいと願っています。

学校は勉強するところであり、人間の土台を育てるところであると考えています。「あたりまえのことを、あたりまえに」続けながら、児童に寄り添う教育を通して、未来を切り開く高い叡智と、豊かな人間性を備えた人材を育成し、更なる飛躍を目指します。

本校の教育

教育の原点、教育目標 誠実・明朗 -真心のある明るく元気な子-

児童を実の子どものように思いやり、愛情を持って接する、“愛のある教育”が教育の原点であると考えます。この原点に常に立ち返り、児童一人ひとりを献身的に支え、“誠実・明朗”で心豊かな人物をはぐくむことが本学園の使命です。智辯学園開校以来、こうした強い想いは変わることはありません。確かな実績をもとに、今後も教育に取り組み、児童全員のさらなる能力向上をかなえたいと願っています。


智辯学園が目標とする「人」は
1. 明朗で知性溢れる人
2. 不屈の精神と使命感を持つ人
3. 自己を確立しつつも社会性豊かな人
4. この世に生をうけた幸福を知る人

 

未来のリーダーを育てる教育

私達は、子どもたちが将来、人を惹きつける中心的な存在として、社会で大いに活躍してほしいと願っています。
その元となる力を”未来型リーダーシップ”と呼び、”主体性・協働性・創造性”に加え、”豊かな人間性”が必要であると考えています。
能力を最大に伸ばし、豊かな人間性を培うことにより、私達は”未来のリーダー”を育てます。

12年一貫教育

本校では、開校以来時代に先駆けて小学部から高等部を一本の教育軸で結ぶ12 年一貫プログラムを提唱し、高等学校までの12年を4-4-4の3期に分けて継続的な教育を進めています。
基礎・基本となる学習内容が学年を追って繰り返し登場するようなプログラムが用意され、十分に時間をかけて、基礎から発展へと、無理なく高度な学力を養成します。
中学部、高等部それぞれへの進学の時期には一定のハードルはあっても、厳しい受験の負担がないのも魅力の一つです。

心を磨き、頭脳を育て、体を鍛える

・心豊かな子…宗教の時間には、仏教の教えをもとに、「こころ」の学習をします。毎朝始業時には、「ご真言・ご宝号」のお祈りをし、月1回の感謝祭には父母の恩や天地の恩に感謝します。
・考える子…基礎的な知識や技能を身につけ、考える力を育てます。学ぶことの喜びや楽しさを感じとります。豊富な授業日数ときめ細やかな指導で、学びを応援します。
・元気な子…体づくりは、意欲、気力を生み出す源です。早寝早起き、しっかり食べて、ぐっすり眠る。ご家庭と一緒に体を鍛えることに力を入れます。広い芝生の広場がそんな体作りを応援します。

教育の2本柱

能力を最大に伸ばす

若者は、高い理想を持って、その実現に向かって思索し、叡智を養うために勉学に励まなければなりません。よく学ぶことから、学ぶ喜びが生まれ、知る楽しみが深まり、新たな学びに発展します。

豊かな人間性を培う

仏教の精神をもとにして、宗教的な情操を培い、感謝の心を持ち、他人のことを思いやることは大切なことです。そして、「相互礼拝、相互扶助」の精神で、心を磨き、人として生きる基本を身につけます。

教育の取り組み

主体性・協働性・創造性を育てる主軸 “College Time(C-Time)”

「生活」・「総合的な学習の時間」をひとつの教科ととらえ、「未来を生きる力の育成」を目標とする”未来志向の問題解決型学習”を6年間通じて行います。
児童が自ら設定した課題について、主体性・協働性・創造性をもって探究し、教師は共同探究者として関わります。
探究した学習の成果は他学年の児童や保護者の方などの他者へアウトプットし、得られたフィードバックをより深い学びへとつなげます。

里山プロジェクト
奈良カレッジは、金剛生駒紀泉国定公園内という恵まれた環境に立地しています。教室に隣接して広がる里山で、栽培活動、環境保全の活動を行い、自然を愛し、その恩恵に対し感謝する心を育てます。栽培活動では作物をよりよく育てるための工夫を考え、試し、改善を繰り返します。また、”カレッジの森”では、人と生き物が共生できる環境について学ぶことができます。将来、持続可能な社会を実現するための問題解決に意欲を持つ人間の育成に努めます。
探究プロジェクト
学年に応じて、学校、地域社会、日本、世界、地球の諸問題について、様々な視点で探究します。「こどもまんなか」社会の実現に向けて、児童の主体性と協働性を育みながら、未来を創造する力を育成することを目指します。

国際人を育てる

異なる文化を理解し、広い視野をもつ国際人としての資質を高めるためのファーストステップとして楽しく英語の初歩を学びます。1年生から週に2回、ネイティブの先生による英会話の授業を行います。また、6年生でのオーストラリア修学旅行や現地の姉妹校(レッドランズカレッジ)との交流を通し、実際に異文化に触れるとともに、語学力を養います。

本物・体験にあふれる学習活動

本物にふれる、体験を取り入れることにより、児童が興味や関心を持って、主体的に学習活動に取り組めるよう工夫しています。また、本物・体験のある学習活動は、実感を伴った理解を促します。

本物にふれる
授業では具体物にふれながら学習活動を進められるよう教材を工夫しています。また、社会見学で現地を訪ねたり、学外から特別講師を招聘したりして、社会と関われる機会をつくっています。
1年生から始まる宿泊行事
各学年で発達段階に応じた林間臨海学校を実施しています。野山、川、海という大きな自然の中で、様々な体験活動を行います。自主性や協働性、責任感を養う貴重な機会です。
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