高校1年生は、8/28(木)・29(金)に1泊2日で国公立大学キャンパス見学会を行いました。この行事は、実際に大学を訪問して多くのことを見聞・体験することで、生徒の大学進学の意欲を高めることを目的にしています。本年度は神戸大学海洋政策科学部・大阪大学核物理研究センター・京都大学吉田キャンパスを訪問しました。
2日間で大学の担当の方や現役学生から、大学や学部の特色・入試についての説明を受けたり、施設見学や学内散策、学生食堂での昼食、本校卒業生との座談会などを体験しました。そして、第一線で研究されている大学教員の先生方の講義を聴きました。
高1の生徒たちにとっては、キャンパスの広さや多岐にわたる研究内容、高校と大学の学問に対する取り組みの違いなど、新たな発見の連続だったようです。また、身近な存在である卒業生との座談会では、苦手教科の克服方法や、高校時代の勉強時間、大学生活の良いこと・苦労していることなどを積極的に質問し、メモをとる姿が印象的でした。この見学会で大学進学のモチベーションを大いに高めてくれたものと思います。改めて、見学会にご協力頂きました大学関係者の皆さまに、感謝申し上げます。帰校後はこのたくさんの発見と感想をまとめ、ミニ新聞にすることで学びを共有しました。今後、各々の目指す大学進学に向けて、より充実して高校生活を送ってくれることを期待しています。

以下、引率教員による各大学見学の報告です。

〇神戸大学(海洋政策科学部)

西村悦子教授に学部概要説明と模擬講義を頂きました。
海洋政策科学部は海洋基礎学科領域、海洋応用科学領域、海洋ガバナンス領域、海洋ライセンスコースからなり、2年次より選択が可能。理学の視点、工学の視点、社会学の視点で海洋を学べる学部である。就職も大手企業に何人も内定をもらっている。文理関係なく受験できるので是非検討してほしい、とのことでした。模擬講義では、ここ100年での船舶の大きさの変化や、船舶を利用した経済の流れなどを説明して頂きました。
学生スタッフ(同学部在学生)にキャンパスライフについて紹介してもらいました。
海洋政策科学を選んだ理由は、コースを2年次から選択が可能なので、勉強しながら考えることができるところが魅力。また、特に海洋ガバナンス領域は、経済や法律など社会学の観点から海洋社会を学ぶコースなので、文理を迷っている人にもおすすめである、とのことでした。この後、学生食堂で昼食。初めて入る学食に興味津々でみんな楽しそうでした。

〇大阪大学(核物理研究センター)
水谷圭吾先生(核物理実験研究部門 特任助教)から研究の説明を頂きました。
原子核の作りから素粒子について、施設の機械についての説明。原子核に含まれる陽子や中性子を核物理センターの施設のサイクロトロン等を用いて加速させ、イオンビームをとり出す。それを物質に照射することで、物質の性質を解明するだけでなく、医療などにも応用されていることを教えて頂きました。
そのあと、実際に核物理センター内の施設を丁寧に説明して頂きながら見学させてもらいました。

〇京都大学
陳 友晴准教授(エネルギー科学研究科エネルギー応用科学専攻)に講義を頂きました。
専門であるエネルギー問題についてだけでなく、学問と研究について。高校は既知のものを知識として蓄えていくが、大学は未知のものに挑戦するところだ。研究は、誰も発見してないことや、考えてないことを追い求めていく。それが最後、社会に貢献できればと思っている。すぐに答えが出なくてもその中で研究を続けていける人材こそ、大学が求める人材である。自分のやりたいことを見つけるには、今やりたいと思っていることがすべて学びにつながるかわからない。だから、今は色々なものに触れておくべきだ。社会問題などにも触れ、考えておくべきである。専門分野にたどり着く道は一本道ではない、とのことでした。その後、京都大学総合博物館の見学とキャンパス内自由散策を行ないました。

現在、高校1年生では探究学習を通じて社会問題に対する意識を高めています。自ら調べ、意見を交換し、周りに発信していく力を養成するために、グループでのプレゼンテーションを行っています。このことが将来の大学選びと、さらに大学での学びや研究につながることを願っています。

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